県指定天然記念物の山北町岸のヒキガエル集合地



***************11年 ヒキガエルの出没情報 ********************
今年は3/6に観察を始めました。3/13はまだ見る事が出来ません
でしたが3/21にやっと初めてアズマヒキガエルが般若院の池に来て
いることを確認しました。水中にもぐっている時間が長いので総計で何
匹いるのかは判りませんが般若院の池1には少なくとも5〜6匹はいる
ようです。般若院の池2には2匹はいるのを見ました。当日は雨の一日
で暗く時間も遅かったため鮮明な写真を撮る事が出来ませんでしたが、
取り敢えずつがいでいる写真を写せたのでピンボケ写真ですが以下に載
せておきます。
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ヒキガエル
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ヒキガエル♂♀
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ヒキガエル♂♀
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新装般若院
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三尋木家の池
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天然記念物看板
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***************09年 ヒキガエルの出没情報 ********************
3/21に始まって4月は毎週、そして5/3と6/7にも2つの場所    
(3つの池)を見に行きました。結局いまだに残念ながらまだカエルが  
一匹も見当たりません。生息地周辺では昔に比べると住宅も増えて   
しまったのでヒキガエルが住める環境ではなくなってしまったのかも   
知れません。おまけに般若院の建て替えに伴って池の1つには全く   
近づく事も出来なくなってしまいました。もしかしたら何年か前には   
絶滅してしまっていたということも考えられますが関係者に話を聞い   
ていないので定かな所は判りません。歴史のある天然記念物なので   
なんとかカエルが現れて欲しいものです。また来年の出現時期にな   
ったら確認してみたいと思います。                       
最近ではツボカビによる両生類への感染に加えて、ラナウイルスによ   
って国内の野生のウシガエルが大量死するという事例も発生している   
のでこちらも少し心配です。                           
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般若院の池1ike1_thumb.jpg
県指定天然記念物のヒキガエル集合地は山北町岸の般若院にある
池2箇所と同じく岸の三尋木家の池の2件が指定されています。
3月上旬から下旬にかけて裏山から降りてきた200匹以上のヒキ
ガエルがこれらの池で「蛙合戦」を繰り広げます。


般若院の池2ike2_thumb.jpg
蛙の種類はアズマヒキガエルといわれています。ヒキガエルは冬眠
からさめると繁殖のためにこれらの池に下りてきて産卵を行います。
産卵後には再度2週間ほど春眠して4月中頃に活動を始めます。



カエルの置石kaeru2_thumb.jpg
山北町の文化財の紹介パンフレットによればヒキガエルの寿命は
12〜13年、生殖能力は雄が2〜3歳、雌が3〜4歳から始まり、
雌は2〜3年おきに産卵することが多いということです。この繁殖の
様子は古く「新編相模国風土記稿」に記載されているということで
歴史の古い風物です。

山門hannyain1_thumb.jpg


般若院入り口0211_hannya_thumb.jpg
昭和47年2月に県の天然記念物に指定されています。
なお般若院の説明看板にはニホンヒキガエルという名前
で掲載されています。卵から生育したヒキガエルは
6月頃に山に帰っていくそうです。


カエルの置石kaeru1_thumb.jpg
般若院は河村氏の菩提寺で、本尊に文珠菩薩を安置し寺宝には
重要文化財「金箔押烏帽子形兜」があります。


鐘楼hannyain2_thumb.jpg


三尋木家の池は川村小学校のプール道奥にあります。
民家の裏にあるヒキガエルの集合地は溜池といった感じ
で、小さなものです。訪れた時には水面を浮き草が覆って
いて深さは判りませんでした。プール脇から般若院に至る
道は車で移動出来ますが、車道からは三尋木家の池の
看板は見えません。また近くに車を停める場所もないので
八幡様付近に車を停めてから歩いて行くのが良いと思い
ます。

三尋木家の池0211_mihirogi10_thumb.jpg


天然記念物の看板0211_mihirogi08_thumb.jpg


<交通>
国道246号線の山北町宮地交差点を小田原方面に車で
74号線を10分ほど進み岸幼稚園横にある「東光院」入り口
を入るとすぐに「東光院」、その奥に「般若院」があります。
山北駅からでも2Kmほどの距離なので散策がてらに見に
行くことも出来ます。三尋木家の池は川村小学校のプール
がある入り口から200mほど入った突き当たりの左奥の
個人宅の裏にあります。天然記念物の黄色の看板はこの
家の入り口近くまで入らないと見ることが出来ません。  

<関連HP>
『県指定天然記念物「山北町岸のヒキガエル集合地」におけるアズマヒキガエル繁殖個体群の生態』(外部リンク)